先日、認知症介護における介護家族としての心得を書きましたが、次は、介護職の方に向けた心得を書く必要があると考えています。
なぜかというと、先日mixiの介護系コミュニティでのトピックに参加して、「中途半端な知識や情報で、(誤った)アドバイスする介護職」の多さを実感したからです。まずは、下記の顛末を読んでみてください。
トピックを立てたのは、介護家族の方でした。「在宅介護の限界を感じ、老健入所を考えているが、それまでの期間の“介護家族”側の感情をコントロールするノウハウを知りたい」という主旨の発言です。
最初に出てきたのは「感情コントロールが必要だろうか?それができる人はその人を人として見れないかも・・・」という意見。
介護職としての接し方としてはあながち間違いとも言えないのですが、憔悴しきった介護家族へのコメントとしては、傷口に塩を擦り込むようなものです。
他の介護職の方からは「(介護の)気分が乗らない日はあるが、(自分は)笑顔は忘れないようにしている」というコメントまで・・・。
介護に笑顔はつきものですが、介護疲れした家族にまで笑顔を求めるのは酷です。
相手は憔悴しきった介護家族です。なぜ追い込むようなコメントを付けるのでしょう?介護疲れから起こる悲惨な事件は後を絶ちません。自殺した清水由貴子さんも追いつめられていたんですよね。
プロだという自負を持つのなら「労りの心」を見せて欲しいところですが、職業として「介護職」を選んだだけの「“似非”介護士」には、理解もできないし、心配りなど期待する方が間違いなのでしょうか?
まぁ、ここまで酷い“似非”介護士はともかく、介護職(プロ)らしい方のコメントにも、言葉の足りなさを感じさせるものが多いですね。
というのは、「老健入所までの待機期間にデイサービスやショートステイを利用しては?」と通所介護を勧める安易なコメントが複数出てきたからです。
私が気にかかったのは、そのリスクを説明していないことでした。
たしかに、通所介護を利用することで、介護家族は休養をとることができますが、“認知症”とはいえ相手は感情を持つ人間です。素直に応じてくれるぐらいなら、在宅介護を続けることも可能なはずです。案の定、トピ主は「実は、全て試してみたが、強い拒否が起きた」ことを告白しました。
どうやら、実際に関わっているケアマネージャたちからも、デイサービスやショートステイを勧める際に、そのリスクやそれに対するアドバイスがなかったのでしょう。
介護の現場に関わる人なら、そのぐらい理解していてもいいと思うんですけど・・・。
ちなみに、我が家の場合、実父,義父母ともデイサービスの通所拒否はありません。しかし、もともとの性格として実父母と義母は介護サービスなど、自分自身には必要のないものと考えていたこともあり、デイサービスの利用開始時は相当に苦労しました。
でも、その苦労があったからこそ、通所拒否もなく通うようになったのです。今は実母に対する布石の段階です。さすがに4人目となると慣れて きましたが、実父や義父母の次のステップ、ショートステイへの道はまだまだ遠そうです。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。