「死亡:デイサービス送迎用車内に置き去り 81歳、熱中症か--千葉・木更津」
24日午後5時40分ごろ、千葉県木更津市羽鳥野の高齢者福祉施設「めぐみの家」駐車場に止めた送迎用ワゴン車内で、同市貝渕の無職、宇田川美知子 さん(81)が倒れているのを施設職員が発見し119番した。既に心肺停止状態で、駆け付けた医師がその場で死亡を確認した。
炎天下の車内に約8時間置き去りにされたとみられ、県警木更津署は熱中症の可能性もあるとみて死因などを調べるとともに、業務上過失致死容疑も視 野に施設側から事情を聴いている。同署によると、宇田川さんは施設のデイサービスを受けるため、午前8時45分ごろ自宅へ迎えに来たワゴン車に乗り、他の利用者ら4人とともに施設 に向かった。同9時15分ごろ着いたが、炎天下の屋外駐車場に止めた車内に放置されたとみられる。施設関係者は「いつもより乗せた人数が多かったため宇田川さんを降ろし忘れた」と話しているという。
帰宅準備を始めた施設職員が午後5時半ごろ、宇田川さんがいないことに気付き、車を確認して発見。宇田川さんは朝に着席した3列シートの最後部で、倒れていたという。歩行が不自由で、自力では車外に出られなかったらしい。ワゴン車には、委託を受けた男性運転手(70)の他に施設職員は同乗してい なかった。
独立行政法人福祉医療機構のサイトによると、めぐみの家は定員は12人で、木更津・君津両市でデイサービスを提供している。
気象庁によると、24日の木更津市は晴れで、午後0時26分に最高気温34.6度を記録した。【黒川晋史】
(毎日新聞 2010.7.24 23:46)
また、不幸な事故が起きてしまいました。いや、事故ではありません。これは明らかに事件です。
FNNニュース動画によれば、車種は(先代)ステップワゴン。7~8人乗りの小さな車です。運転手だけだったとしても、何人乗せていたかは把握していたでしょうし、車いす乗車装置も付いていないのですから、下ろしていない人がいることに気づかないこと自体がいい加減すぎる証拠です。
それに、定員12名という小規模デイサービスですから、施設に入ってからも一目見渡せば、誰かがいないことぐらい気付けるはずです。
それが、帰宅時まで気付かないというのは、あまりにも杜撰としか言いようがないですね。
デイサービスは日によって利用者のメンバーも人数も変わります。
予定していても、いざ出かけるときに通所を拒否する人も少なくないとはいえ、到着時に報告・連絡もしていないとしか思えません。
また、到着後には体調管理のためのバイタルチェックを行うと思うのですが、キチンと管理していないのでしょうか?
さらに、昼食は利用者の状態に合わせて調理しているはずですし、人数分用意して余らなかったのでしょうか?
ほかにも、いくらでも気付くチャンスはあったはずです。
つまり、このデイサービスは、本来行うべき介護サービスを一切行っていないのです。
これじゃ、老人の一時預かり所です。時間いっぱい保管していればいいというものではないのです。
安全かつ快適に過ごしていただく場所なのです。
つまり、事故ではなく、起こるべくして起きた事件なのです。
介護家族としては、悔やんでも悔やみきれないことでしょうね。
あまりにも、杜撰すぎる・・・。
まったく同感というか、信じられない有り得ない…絶句です…。
投稿情報: 介護職5年目 | 2010/07/25 11:38
同じようなことが幼稚園の送迎バスでも起きたことがありましたね。以前記事で呼んだ記憶があります。
これ車を運転することが目的になってるんでしょうね。本当の目標は移動先の施設で楽しく過ごしてもらうためであって車の運転はその手段の1つのはずなんですが・・・
それ以上に、午後5時半に職員がいないことに気が付いたと言うほうが本当は問題のはず。事件ですね、確かに。
投稿情報: ハク | 2010/07/26 08:44
保育園での事故もありましたね。
いずれにしても、流れ作業的な対応、それも杜撰なやり方しかしていない限り、何度でも発見のチャンスはあったはずです。
いや、それ以前に起こるはずのない事件ですよね。
とても“人間”相手の仕事とは思えません。
投稿情報: 快互師(kaigo) | 2010/07/27 09:13